2017年1月実施 翻訳キャリアアップ・セミナー アフターレポート

  • 2017.04.03 Monday
  • 11:51

翻訳者養成コースが主催する「かわいい卒業生セミナーかわいい」。今回ご登壇いただいたのは、サイマル・インターナショナルの登録翻訳者であり、フリーランス翻訳者として活躍する矢島麻里子さん。サイマル・アカデミー産業翻訳コース(英日/日英)を修了した卒業生です。セミナーの進行役は、産業翻訳コース講師の成瀬由紀雄先生が務めて下さいました。

 

会場に集まった20名近くの参加者からは次々と質問が寄せられ、熱気あふれるセミナーとなりました。当日のセミナーの一部をご紹介します。

 

矢島さんの転身Story  未経験から社内翻訳者へ


サイマル・インターナショナルの翻訳はクオリティの高さで知られます。その登録翻訳者とは一体どんな方なのか…? 驚いたのは、矢島さんが「地元の高校を出るまで英語のネイティブスピーカーと話したことはなかった」とお話されたことびっくり! 「でも、英語を何とかモノにしたいという気持ちはずっと持っていた」そうです。

 

大学卒業後、会社勤務を経てアメリカへと渡り、インターンシップをご経験。帰国後は通訳スクールに通学するも、ある程度時間をかけてじっくり取り組める翻訳のほうが自身に適性があると次第に感じるようになり、翻訳の道を志します。地元九州で、マニュアルの翻訳などのお仕事を経験し、更にチャンスを得るために東京へ。語学人材に特化したサイマル・ビジネス・コミュニケーションズ(SBC)に登録し、社内翻訳者としてのスタートを切ります。

 

お仕事と並行してサイマル・アカデミーの翻訳コースに通学。当時のクラスメイトの紹介で外資系生命保険会社の社内翻訳のお仕事に就きます。「自信はなかったけれど、金融の知識を身につけるために飛び込んだ」と話す矢島さん。経営に近く、ダイナミズムが感じられる環境で翻訳のご経験を積んだそうです。お話からは、要所要所で決断を下し、具体的な行動に移されてきた矢島さんの姿が垣間見えました。

 

 

 

社内翻訳者とフリーランスはどう違う?


社内翻訳者を経てフリーランスに転身した矢島さんが、それぞれの働き方の違い、そしてメリット・デメリットを紹介してくださいました。

 

一つ目は翻訳対応分野と対象読者の違い。社内翻訳では、依頼される文書の内容はさまざまでも、対応分野や対象読者にある程度限りがありますが、フリーランスになると、対応する案件の分野や対象読者の幅が大きく広がります。一方、翻訳する過程で直接質問をすることができ、訳したものに対するフィードバッグをダイレクトに得られるのは社内翻訳者ならではのメリットだったとのこと。フリーランスでは、ソースクライアントからの依頼を除けば、クライアントの反応やフィードバックを直接得られないのが普通だそうです。

 

二つ目は時間の使い方、そして待遇面の違いです。フリーランスは、自由に伴い自己管理能力が求められます。ワークライフバランスがとりにくく、昼夜関係なく仕事に追われることも。システム環境など、自力で問題を解決しなければならない場面にも多々遭遇するそうです。対して、社内翻訳はタイムプレッシャーが激しく、正社員であれば翻訳以外の業務や業績評価にも対応しなければいけませんが、仕事とプライベートのメリハリがつけやすく、各種社会保険などの福利厚生も整っています。

 

「翻訳をする」という部分は同じでも、それぞれのライフスタイルは大きく異なり、自分のキャリアプランニングに応じて、働き方を選ぶ必要があるようです。

 

 

質問の一部をピックアップしてご紹介します聞き耳を立てる

Q.)金融業界に勤務しておらず、そうしたバックグラウンドがない中、金融・経済の知識を身につける良い方法はありますか?

A.)日経新聞を読むこと。本、特に専門書を読むこと。また、企業の年次報告書を日英対訳で読み、日本語・英語を問わず経済ニュースに積極的に触れることもおすすめ。

 

Q.)全くの未経験から翻訳の仕事に就くには?

A.)仕事を得るには、まずはトライアルをクリアするための実力をつけることが第一。また、積極的なアプライもカギになる。自分の経験を多少膨らませて「できますパー!」と手を挙げることも大切。

 

 

矢島さんからのメッセージ


自身が大切にしていることとして、「目の前の仕事に全力で取り組むこと」を挙げて下さいました。いい仕事も悪い仕事も、一つ一つが人の記憶に刻まれる。リサーチを怠らず、細部まで表現にこだわりながら一つ一つの案件を丁寧にこなす。そうすることで、次の仕事に繋がっていく実感があったそうです。

 

また、印象的だったのは「翻訳した文章には人格が表れる。そのため、常に自分自身を磨いていきたい」という言葉。文章には書いた人の人格が表れると言いますが、翻訳も文章である以上例外ではないのでしょう。経験、知識、原文に対する理解など、翻訳者の力量はもちろんですが、翻訳者の姿勢や人格も訳文に滲み出て読者に伝わる…という今まで意識していなかった翻訳の奥深さに気づかされました。

 

今後も翻訳を続け、10年後・20年後のキャリア・ハイを目指したいという矢島さん。翻訳業は絶えず自己研鑽し、知識をアップデートすることが求められる厳しさがありますが、その分いままでの努力や培った経験を余すことなく活かすことのできるお仕事でもあると感じました。

 

 

矢島さんの訳書紹介


昨年11月に矢島さんの初の訳書が刊行されました。キャリアがテーマの本で、読後はすっきりと前向きな気持ちになれます。おすすめです!

 

『10年後、後悔しないための自分の道の選び方』

 ボブ・トビン著、ディスカヴァー・トゥエンティワン

 

 

翻訳者養成コースでは、今後も受講生の皆様に役立つ情報提供を行ってまいります。次回のセミナーもお楽しみに嬉しい。(翻訳者養成コース担当者)

 

旗 前回のキャリアアップ・セミナー(2016年6月19日実施)

旗 サイマル・アカデミーの翻訳者養成コースについて

 

calendar

S M T W T F S
      1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
30      
<< September 2018 >>

サイマル・アカデミー ウェブサイト

Facebook更新中!

Facebook_2.jpg

サイマル翻訳ブログ

サイマル・インターナショナル翻訳部が翻訳にまつわる裏話やお役立ち情報を更新中です!ブログはこちらから

selected entries

categories

archives

profile

search this site.

others

mobile

qrcode

powered

無料ブログ作成サービス JUGEM